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『羽生善治 闘う頭脳』

 

羽生善治 闘う頭脳 (文春文庫)

羽生善治 闘う頭脳 (文春文庫)

 

 雑多に読後感想を書いていきます。

まず羽生さんの"調子の測り方"が非常に興味深いものでした。

将棋の世界には「長考に好手なし」という格言もあります。どうして長く考えても良い手が指せないのかというと、長考している時というのは考えているというよりも迷って悩んでいるケースが多いからなのです。つまり「ひらめき」「読み」「大局観」を使って、例えばAという選択肢を選んだらこういうふうになる、Bという選択肢を選らんだら10手先はにはこういう展開になるのではないかと考え、それらを比較して最終的にどちらを選ぶかを決断できなくなって、時間がどんどん過ぎ去ってしまうということが、非常に多いのです。ですから、私自身にとっては、長考に見切りをつけて決断し、選択ができるかどうかが「調子」のバロメーターと考えています。

 

この調子の判断の仕方というのは、これまで私が思いもつかなかったものでした。これまで調子というものを漠然なものとして捉えていた私には、それを判断する術を知りませんでした。調子=体調として置き換えるならば、体温計で測ることもできましょうが、体調でない場合はそうも言えません。体温ではなく、時間という指標で調子を測ることもできるのだと気付かれました。私もコンビニで何を買うべきか判断できないことが多くあります。しかしそれは考えているというよりは、迷って悩んでいるケースなのでしょう(笑)。